なるほど!ザ・ワード〜低公害車用語解説〜

自動車環境問題に関することばを取り上げて解説します。

第4回 二酸化炭素

1997年12月に京都で開催された気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)において、温室効果ガスの排出削減に向けての数値目標が決まり、日本は2008年から2012年に二酸化炭素の平均排出量を1990年比で6%削減する数値目標に合意しました。
それでは、温室効果ガスである二酸化炭素とは一体どんな物質でしょうか。

◆二酸化炭素(CO2)とは

二酸化炭素(CO2)は酸素(O2)と炭素(C)の化合物で大気中に約0.03%存在する無色無臭の気体です。
加圧・冷却・固化したものがドライアイスであり、炭酸飲料水の泡もCO2です。CO2の大気中濃度は18世紀の産業革命以前は、概ね一定の水準でしたが、産業革命以降に石炭・石油を中心とした化石燃料の大量消費により上昇(産業革命以前:約280ppmから1997年:約360ppmへ)しました。
CO2の濃度が高まると、地表面から放出される赤外線を吸収し地表面への放射により温度が上がり(温室効果)、海面の上昇や気候変動、それに伴う異常気象の発生等深刻な問題を招く恐れがあります。

■世界の二酸化炭素濃度の推移
世界の二酸化炭素濃度の推移
◆自動車の排出する二酸化炭素

自動車の燃料であるガソリンや軽油等は、炭化水素(HC)を主体とする化石燃料です。HCは燃焼過程で酸素(O2)と結びつき、水蒸気(H2O)と二酸化炭素(CO2)を生成します。
自動車のCO2排出量は交通量の増加に伴い、最近20〜30年間に著しく増えました。現在、日本でのCO2の部門別排出状況は、運輸部門(自動車、海運、鉄道、航空)が約2割を占め、運輸部門の約9割が自動車関係です。

■日本の部門別二酸化炭素排出状況
日本の部門別二酸化炭素排出状況
◆燃費規制

COP3の合意を受けて、国は1999年4月に自動車の一層の燃費向上によるCO2排出削減のため、新たな燃費目標値と目標年度を策定しました。燃費目標値(向上率)は1995年に比べ、ガソリン車全体で2010年に21.4%、ディーゼル車全体で2005年に13.1%としています。
このような自動車の燃費向上、低公害車の普及促進および物流の効率化等、国の諸施策により、運輸部門でのCO2排出量は2010年に13百万トン削減する目標が立てられています。

■運輸部門起源の二酸化炭素削減目標
運輸部門起源の二酸化炭素削減目標


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