■海外情報

★AMFニュースレター(2019年第1号(2019年8月発行))【主要記事】

◆◆目次◆◆

目次
○実証事業/プロジェクト/市場動向に関する情報
 新アルコール燃料:A20
 NEXTとシェルが再生可能なディーゼル燃料で提携
 再生可能な高オクタン価ガソリン
 欧州ガスインフラ
 ハイブリッド大型トラックのコンセプト
 燃料電池バスの信頼性を実証
○政策/規則/指令/基準に関する情報
 フィンランドの道路交通における30%バイオ燃料
 フランス:バイオ燃料増加の義務化
○船舶関連の注目ニュース
 2018年のLNG燃料船
 スウェーデンはゼロエミッション輸送へのコースを計画
 スウェーデンの海運会社が液化バイオガスを引き受ける
 クルーズ船の会社がバイオガス燃料船に投資
 ガス及び低引火点燃料の採用
 船舶用の環境に優しいオンボード電源
○IEA及びIEA-AMFニュース
 AMF ExCo 57(第57回執行委員会)
 AMFの新プロジェクト
 AMFの新しい出版物
 2018年リリースのAMF年次報告書
 次回のAMF執行委員会
 IEAからのニュース
○出版物
 IEA水素レポート
 航空バイオ燃料は離陸する準備ができているか?
 エタノールのライフサイクルでの温室効果ガス排出
 トウモロコシエタノール温室効果ガスの研究
 セルロースの高密度航空燃料への変換
 リグノセルロース材料の前処理
 燃料特性と火花点火エンジンの性能
 輸送部門の排出ガスによる健康影響
 輸送の脱炭素化
 バイオ燃料の持続可能性
 EU加盟国の高度なバイオ燃料政策
 欧州の自動車市場統計、2018/2019
 CO2排出のモニタリング
○イベント
出典:https://www.iea-amf.org/(英語ページ)

◆◆実証事業/プロジェクト/市場動向に関する情報◆◆

欧州ガスインフラ
 パリ協定で約束されているように、2050年のCO2及びその他の温室効果ガスの削減目標を達成するには、欧州のエネルギー需要見通し(エネルギーミックス)における天然ガスのシェアが大幅に減少すると予想されています。これにより、欧州のガス供給インフラの役割は、今後30年以内に大きく変化する可能性があります。
 これに関連して、EUの長期的な脱炭素化のコミットメントに照らして、欧州ガスインフラの役割を評価するための研究が行われています。このレポートは、業界、政策立案者、研究分野、NGOの様々な利害関係者が作成したプレゼンテーションの概要を掲載しています。このレポートに基づいて、先進的な脱炭素化を目指すための指針が、2050年までのヨーロッパのガス部門における将来予測として合理的なガスインフラ計画が策定されています。

2050年の脱炭素目標に照らした欧州ガスインフラの役割 最終報告
出典:https://publications.europa.eu/(英語ページ)

ハイブリッド大型トラックのコンセプト
 世界各地の農場や工場から市場に大量の貨物を輸送している18輪車などの大型トラックは、ほぼすべての車両にディーゼルエンジンが搭載されています。これらの車両から排出される温室効果ガスは、世界中の温室効果ガスの排出量のうちかなりの部分を占めていますが、これまでのところ気候変動の原因となっている温室効果ガスの排出量を抑制するための対策はほとんど行われていません。
 現在、MITの研究者は、これらのトラックに電力を供給する新しい方法を考案しました。この方法は、汚染物質の排出を大きく抑制し、燃焼効率を高め、温室効果ガスの純排出量を削減または排除することができます。このコンセプトには、プラグインハイブリッドエンジンシステムの採用が決まっています。このシステムでは、トラックは主にバッテリーで駆動されますが、火花点火エンジン(ディーゼルエンジンではなく)も使用します。このエンジンは、トラックが従来のディーゼルトラックと同じ距離を問題なく移動できるようにするものであり、純粋なガソリン、純粋なアルコール、又はこれらの燃料のブレンドで走行することができるフレックス燃料モデルになります。

温室効果ガスを大量に排出している18輪車などの大型トラック
出典:http://news.mit.edu/(英語ページ)

◆◆政策/規則/指令/基準に関する情報◆◆

フランス:バイオ燃料増加の義務化
 昨年12月、フランス国民議会は2019年の財政法案を可決しました。この法案は道路輸送におけるバイオ燃料の割合を増加させることを規定しています。2018年のエネルギー密度の7.5%(ガソリン中のエタノール量の約10%に相当)であったバイオ燃料の最小取り込み率は、2019年に7.9%、2020年に8.2%に増加します。この法案には流通業者が法定の最小量のバイオ燃料を効果的に取り入れるための手厚いインセンティブが含まれます。また、バイオ燃料の製造に使用する原料は地元のものを優先しています。追加の規定は、残留またはリグノセルロース物質から生じるバイオ燃料をサポートするために採用されており、2019年に0.2ポイント、2020年に0.4ポイントに相当するこれら特定の部分は、糖分が抽出できないもののために予め確保しています。

プレスリリース:グローバルバイオエネルギー社は、
フランス政府のバイオ燃料への転換促進策を歓迎
出典:https://www.global-bioenergies.com/(英語ページ)

◆◆IEA及びIEA-AMFニュース◆◆

AMFの新プロジェクト
Annex58 2030年までとそれ以降に向けた自動車用の先進的な再生可能燃料の役割
 このプロジェクトの目的は、先進的な再生可能燃料がどのようにして運輸部門の脱炭素化に役立てるかの青写真を描くことです。これは、IEA Bioenergy 、中国、EC、フィンランド、ドイツ、日本(LEVO)、スウェーデンとアメリカが参加するプロジェクトです。
 このプロジェクトは、ベルギーのブリュッセルで政策立案者や評論家ら向けに開催されるワークショップを以て完了する予定です。
※記事外のコメント:LEVOは本Annexにタスクシェア(実務シェア)で参加し、日本における最近の代替燃料の動向や日本政府の取組等を調査し報告する予定です。

Annex59 教訓と学び
 このプロジェクトの目的は、代替燃料と車用の市場導入がうまく行くか否かについて決める要因を調査することです。参加国は、自国で実施されてきた幾つかの自動車用代替燃料の市場導入に係る努力について説明をします。これらの説明から、教訓と学びが導かれます。結果は、Annex58に活用されます。
※記事外のコメント:LEVOは本Annexにタスクシェア(実務シェア)で参加し、日本における教訓や学びとして代替燃料およびそれらを使用する自動車の歴史的な遍歴や国の政策などを調査し報告する予定です。

IEAからのニュース
クリーンエネルギー発展の追跡
 IEAの持続可能な開発シナリオ(SDS)は、パリ協定の2℃を大きく下回る気候目標、普遍的なエネルギーアクセス、しっかりとした大気汚染の削減という3つの戦略目標に到達するための包括的なエネルギーシステムへの道筋を提供します。しかしながら、既存または発表されている政策では順調ではありません。45の対象のうち順調ではない一つのエネルギー技術として、輸送用バイオ燃料です(図参照)。輸送用バイオ燃料の生産量は2018年に前年比7%の増加し、今後5年間において年3%の成長が見込まれています。これは、SDSに同調するため必要とされる年10%の持続的な成長に届きません。

世界のバイオ燃料生産量(2010-2024:実績/予測)に対する
2025年及び2030年のSDSバイオ燃料消費量:IEA資料
出典:https://www.iea.org/(英語ページ)

◆◆出版物◆◆

輸送の脱炭素化
 欧州アカデミーの科学諮問委員会(EASAC)の報告では、欧州の輸送機関から排出される温室効果ガス(GHG)を削減するためのオプションを検討しています。現在の政策によってもたらされるGHG排出削減と、地球温暖化を2℃未満または1.5℃に抑えるために必要なレベル(パリ協定)との間のギャップを埋めることを目的とした強力な政策が示されています。報告書は道路輸送に焦点が当てられており、この理由は、既にこの政策がEUの輸送GHG排出の72%に貢献していることです。

輸送の脱炭素化:オプションと課題
欧州アカデミーの科学諮問委員会(EASAC)レポート
出典:https://easac.eu/(英語ページ)

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